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Biology

難治性物質の分解に関与する菌類の土壌生物多様性からの単離とスクリーニング

Published: May 16, 2022 doi: 10.3791/63445

Summary

ここでは、土壌生物多様性をスクリーニングして、不本意な物質の分解に関与する真菌株を探すためのプロトコルを提示する。まず、フミン酸またはリグノセルロース上で増殖することができる真菌株が単離される。その後、それらの活性は酵素アッセイと炭化水素やプラスチックなどの汚染物質の両方でテストされます。

Abstract

環境汚染はますます大きな問題となっており、バイオレメディエーションプロセスに関与する真菌を特定することは不可欠な課題です。土壌は信じられないほど多様な微生物を宿主とし、これらのバイオレメディエーション菌類の良い供給源となり得ます。本研究は、異なるスクリーニング試験を用いて、バイオレメディエーションの可能性を秘めた土壌菌類の探索を目指している。唯一の炭素源として難治性物質を添加したミネラル培養培地を増殖試験として用いた。まず、土壌希釈物を、フミン酸またはリグノセルロースで修正したミネラル培地でペトリ皿に播種した。増殖中の真菌コロニーを単離し、炭化水素(ワセリンおよび使用済みモーターオイル)の複雑な混合物および異なるプラスチックポリマー(PET、PP、PS、PUR、PVC)の粉末などの異なる基質上で試験した。定性酵素試験は、エステラーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、およびプロテアーゼの産生を調査するための成長試験と関連していた。これらの酵素は、不屈物質の主な分解プロセスに関与しており、検査された真菌株によるそれらの構成的分泌は、バイオレメディエーションのために利用される可能性がある。100以上の菌株を単離して試験し、良好なバイオレメディエーションの可能性を有するいくつかの分離株が見出された。結論として、記載されたスクリーニング試験は、土壌からバイオレメディエーションの可能性を有する真菌株を同定するための簡単で低コストの方法である。さらに、最小限の培養培地に他の不応物質を添加することにより、要件に応じて、異なる汚染物質のスクリーニング試験を調整することが可能である。

Introduction

土壌は地球上の生命の基本的な構成要素であり、多くの生態系の基礎となっています。土壌中の鉱物、有機物、微生物は、密接な関係と相互作用が起こっている1つのシステムと考えることができます。これらの化合物の相互作用は、陸域のプロセス、環境の質、生態系の健全性に重要な影響を与えます1。土壌汚染は、世界中で深刻な環境問題を引き起こしています。農薬、石油製品、プラスチック、その他の化学物質などの反抗的および有毒物質の無差別、長期、および過剰な適用は、土壌生態学に深刻な影響を及ぼし、その結果、土壌微生物叢を変化させる可能性があります。土壌中の微生物群集は、異なる生理学的状態の広範囲の生物で構成されており、その大部分は細菌および真菌である。土壌中の汚染物質の多くは中長期的に安定性を有し、その持続性は微生物が不本意な物質を栄養素として利用することを可能にする適応メカニズムの開発につながる可能性がある2,3。したがって、これらの微生物は、バイオレメディエーション技術のために考慮することができる。

バイオレメディエーションは、廃棄物を毒性の低いまたは無毒な化合物に分解または変換するために微生物およびその酵素を使用することによって、汚染の影響を緩和しようとします。古細菌、細菌、藻類、および真菌の様々な種は、このバイオレメディエーション能力4を有する。それらの特定の生分解作用の結果として、真菌はバイオレメディエーションのために特に有望な生物である。彼らは彼らの菌糸ネットワークを使って異なる基質を攻撃することができ、他の微生物よりも効率的に土壌マトリックスに浸透することを可能にします。さらに、汚染物質を除去するのが難しいアクセスできない隙間に到達する可能性があり5、低水分レベル6でも生き残ることができます。さらに、真菌は、非特異的酵素の異なるカセットを合成し、通常、セルロース、リグニン、およびフミン酸などの天然の反抗物質を分解する。標的基質を欠いているものは、炭化水素、プラスチック、および農薬78910などの広範囲の残留性汚染物質の分解に関与する可能性がある。そのため、バイオレメディエーション剤として既に多くの真菌種が報告されているが、難治性汚染物質のバイオレメディエーションの候補を選択するために未だ研究されていない種を探索することへの関心が高まっている。バイオレメディエーション特性を有することが既に知られている種は、子嚢菌11、1213、担子菌1415、およびケコロマイコタ属に属する。例えば、ペニシリウム属およびアスペルギルス属は、脂肪族炭化水素13、異なるプラスチックポリマー161718、重金属19、および染料20の分解に関与することがよく知られている。同様に、Phanerochaete chrysosporiumTrametes versicolorなどの担子菌類の真菌について行われた研究は、芳香族炭化水素13およびプラスチック21などの難治性物質の酸化への関与を明らかにしている。生分解プロセスに関与する真菌の別の例は、接合菌類Rhizopus spp.、Mucor spp.、およびCunninghamella spp.22,23である。特に、クニンガメラは芳香族炭化水素を酸化酵素することができ、広範囲の生体異物13からの生成物の無害化を研究するためのモデル生物と考えられている。

エステラーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、およびプロテアーゼなどの難解な物質2425の主要な分解プロセスに関与するいくつかの真菌酵素がある。ラッカーゼは、細胞内で産生され、その後分泌される銅含有オキシダーゼであり、様々なフェノール化合物および芳香族化合物の酸化を可能にする。これらは、オルトおよびパラジフェノール、アミノ基含有フェノール、リグニン、およびアリール基含有ジアミン26を分解することができる。ペルオキシダーゼは、リグニンおよび他の芳香族化合物を分解するためのメディエーターとして過酸化水素を使用する。ペルオキシダーゼには多くの種類がありますが、有害物質を分解する可能性が最も高いのはリグニンペルオキシダーゼとマンガンペルオキシダーゼ27です。

エステラーゼおよびプロテアーゼは、細胞外または外部細胞酵素のグループに属し、それらは起源の細胞外で作用するが、依然としてそれらに結合している。これらの酵素は、大きな反抗分子の加水分解をより小さな分子に触媒することができる。基質特異性が低いため、これらの酵素は、繊維染料、パルプおよび製紙産業から放出される廃液、皮革なめし、石油製品、プラスチック、および農薬などの様々な汚染物質のバイオレメディエーションにおいて重要な役割を果たすことができる28,29,30

生体修復真菌株について選択するための多数のスクリーニング方法が既に公開されている。例えば、ストロー系寒天培地は、多環芳香族炭化水素(PAH)分解物31において高い電位を有する白色腐朽菌のスクリーニングに用いられてきた;腐った木材の小片を麦芽エキス寒天(MEA)の上に置き、木材腐朽菌32を単離した。しかしながら、既に提案されている方法のほとんどは、関心のあるそれらの活性のために非常に特異的な真菌を選択する。本研究は、より広範囲の作用を有する土壌菌類を選択するためのより広範なアプローチを提案する。この方法は、土壌サンプルの段階希釈物を抗生物質と混合したフミン酸またはリグノセルロースで修正した培地に初期メッキすることに依存し、これらの天然の反抗物質を分解する能力を有する真菌を選択する。フミン酸およびリグノセルロースは、実際には、非常に複雑な分子構造を有するので生分解に対して非常に耐性のある物質であり、これはそれらが試験された真菌の分解能力の優れた指標であることを可能にする33,34。その後、最初の試験で選択された真菌をスクリーニングして、ワセリン、使用済みエンジンオイル、プラスチックなどの特定の汚染物質を分解する可能性のある真菌を特定します。最後に、定性酵素試験は、反抗的な物質の生分解プロセスに関与する酵素を産生することができる真菌株を検出するために行われる。この目的のために、プロテアーゼおよびエステラーゼ試験が行われ、没食子酸およびグアイアコールがラッカーゼおよび他のリグニ分解酵素産生の指標として使用される35,36。これらの基質が使用されるのは、真菌がそれらを茶色に酸化する能力とリグニノライシス能力の保有との間に強い相関関係が見出されたからである37,38,39

これらのプロトコールを通じて、土壌サンプルから直接、高い分解可能性および広範囲の作用スペクトルを有する真菌株を単離することが可能である。これらの真菌株の単離は、バイオレメディエーション目的の新しい候補を見つけるのに役立つ可能性がある。

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Protocol

1. 土壌から難治性物質を分解できる菌株の選定

  1. 抗生物質溶液の調製。
    1. ペニシリン(50 mg/L)、ストレプトマイシン(40 mg/L)、クロルテトラサイクリン(40 mg/L)、ネオマイシン(100 mg/L)、クロラムフェニコール(100 mg/L)を250 mLの脱イオン滅菌水に入れます。
    2. 抗生物質溶液にクロラムフェニコールを加える前に、3mLの≥99%エタノールに溶解する。
    3. 抗生物質溶液をマグネチックスターラー(熱なし)の上に置き、溶液の内側に磁気スターバーを10分間置く。4°Cで保存してください。
  2. 成長培地の調製。
    1. 市販のフミン酸1g、ブッシュネル・ハース培養液(BH)3.26g、および寒天15gを1Lの脱イオン水に入れ、121°Cで20分間オートクレーブする(フミン酸寒天)。
    2. フミン酸寒天を層流キャビネットの下のペトリ皿にプレートします。
    3. 1Lの脱イオン水にリグノセルロース4g、BH3.26g、寒天15gを入れ、これを121°Cで20分間オートクレーブした(リグノセルロース寒天)。
    4. リグノセルロース寒天を層流キャビネットの下のペトリ皿に平板にする。
    5. 層流キャビネットの下で、培地がペトリ皿内で固化した後、0.2μmフィルターを備えた滅菌シリンジを使用して調製されたプレート上に1mLの抗生物質溶液を移し、それを滅菌する。
    6. 滅菌使い捨てL字型細胞スプレッダーを使用して抗生物質溶液をプレート表面に均等に分配し、層流キャビネットの下で風乾させます。
    7. 1Lの脱イオン水に麦芽エキスブロス20gと寒天15gを入れ、121°Cで20分間オートクレーブ処理した(麦芽エキス寒天-MEA)。
    8. MEAを層流キャビネットの下のペトリ皿にプレートします。
  3. 土壌サンプリングと土壌希釈。
    1. 目的の土壌を10cmの深さでサンプリングし、最上層から植物、草、枯れ葉を取り除き、滅菌ポリエチレン袋に入れます。
    2. 実験室に着いたら、2mmメッシュを使用して土壌をふるいにかけ、根や植物の破片を取り除きます。
    3. 下流分析を直ちに進めることができない場合は、ふるいにかけた土壌サンプルを4°Cで保管してください。
    4. 層流キャビネットの下で作業し、ふるいにかけた土壌1gを10mLの滅菌脱イオン水(1 x 10-1 希釈)を含む滅菌15mLチューブに入れる。チューブを水平に30分間振る。
    5. 層流キャビネットの下で、懸濁液が沈降する前に、滅菌ピペットで1 mLの1 x 10-1希釈液を取り、9 mLの脱イオン水ブランク(1 x 10-2希釈)に移す。それを徹底的に渦巻きます。
    6. 懸濁液が落ち着く前に、滅菌ピペットで1 mLの1 x 10-2希釈液を取り、9 mLの脱イオン水ブランク(1 x 10-3希釈)に移します。それを徹底的に渦巻きます。
  4. 選択的媒体上のめっき土壌希釈。
    1. 層流キャビネットの下で作業し、滅菌点を有するマイクロピペットを使用して1 x 10-3 希釈液100 μLを収集し、それを腐植寒天ペトリ皿に移す。少なくとも4つまたは5つのペトリ皿に対してこれを行います。
    2. 滅菌使い捨てL字型細胞スプレッダーを用いて希釈液をシャーレ表面に均等に分配する。
    3. 層流キャビネットの下で10〜15分間空気乾燥させます。
    4. 手順 1.4.1.-1.4.3 を繰り返します。リグノセルロースペトリ皿を使用した。
    5. 暗所で25°Cで最大15日間インキュベートする。
  5. 選択的培地から成長培地に増殖した真菌コロニーの単離。
    1. 調製後3日目から始めて、調製された選択培地ペトリ皿を毎日チェックして、真菌コロニーの成長を最大15日間チェックする。
    2. 類似点が存在するすべての真菌コロニーを確認してください。必要に応じて、光学顕微鏡下で観察するスライドを用意する。
      注:目的は、真菌コロニーの最大数を単離することですが、異なるプレートから常に同じ真菌株を単離することを避ける必要があるため、このチェックは非常に重要です。異なるマクロおよびミクロ形態を有するコロニーを探す。
    3. 層流キャビネットの下またはブンゼンバーナーで、滅菌接種針でコロニーから菌糸体のごく一部を静かに除去し、それを新しいMEAペトリ皿に移すことによって、選択した各真菌株を単離する。
      注:この段階では、元のペトリ皿に存在する他の真菌コロニーからの汚染のリスクが高いため、繊細で正確であることが非常に重要です。接種したMEAプレート上で複数の真菌株が増殖する場合は、ステップ1.5.3を繰り返します。
    4. 暗所で25°Cで7日間インキュベートする。これらは、特定の反抗物質についてさらに試験される真菌株である。

2. 難治性物質の増殖試験

  1. ワセリンの成長テスト。
    1. 20 mLの液体BH(3.26 g/LのBH)を50 mLバイアルに移し、121°Cで20分間オートクレーブ処理して滅菌します。
    2. 7 mLの脱イオン水を15 mLのガラスバイアルに移し、壊れたガラスカバースリップを各バイアルに加えます。
    3. 121°Cで20分間オートクレーブ処理して滅菌します。
    4. 層流キャビネットの下で、滅菌ピペットを用いて各50mL BHバイアルに1mLのワセリンを加える。BHのみを含むバイアルをネガティブコントロールとして保管してください。
    5. 層流キャビネットの下で、滅菌針を使用して、選択した真菌株(ステップ1.5.3で調製)を含むMEAプレートから培地の表面上の菌糸体を除去し、壊れたカバースリップで15mLガラスバイアルに移す。
    6. 各バイアルをボルテックスミキサーで2分間攪拌し、壊れたカバースリップが真菌コロニーの立方体を切断し、真菌懸濁液を作ることを可能にする。
    7. 各ワセリンバイアルに200μLの真菌懸濁液を接種する。真菌株ごとに2つの複製を行う。
    8. 陰性対照の場合、200μLの真菌懸濁液を液体BHのみを含むバイアルに入れる。さらに、培地中の汚染をチェックするために、真菌の接種なしにワセリンを含むバイアルを数本保管してください。
    9. バイアルを暗所で25°Cでインキュベートし、接種してから15日後および30日後にそれらをチェックします。
  2. 使用済みエンジンオイルの成長試験。
    1. 1Lの脱イオン水にBH3.26gと寒天15gを入れ、121°C(BHA)で20分間オートクレーブ処理する。
    2. BHAを層流キャビネットの下のペトリ皿にプレートします。
    3. 固化したら、使用済みエンジンオイル500μLをBHAシャーレに移し、滅菌使い捨てL字型セルスプレッダーを使用してプレート表面に均等に分配します。
    4. 各使用済みエンジンオイルBHAプレートに各真菌株を接種し、ステップ1.5.3で調製したプレートから菌糸体を採取する。汚染を避けるために、ブンゼンバーナーまたは層流フードの下で作業してください。真菌株ごとに2つの複製を行う。
    5. ネガティブコントロールの場合は、ペトリ皿にBHAのみを接種してください。さらに、使用済みのエンジンオイルBHAペトリ皿を真菌接種せずに保管し、培地中の汚染を確認してください。
    6. ペトリ皿を暗所で25°Cでインキュベートし、接種してから15日後および30日後にそれらをチェックします。
  3. プラスチックの成長試験。
    1. 200 μLの真菌懸濁液(ステップ2.1.5.-2.1.6)を96マイクロウェルプレートに移す。真菌株 - プラスチックの組み合わせの3つの複製を行う。
    2. 真菌懸濁液を含む各ウェルに、異なる種類のプラスチック粉末(ポリエチレンテレフタレート - PET、ポリ塩化ビニル - PVC、高密度ポリエチレン - HDPE、ポリスチレン - PS、ポリウレタン - PUR)を10mg加える。
    3. 陰性対照の場合、プラスチック粉末を添加する代わりに、滅菌BH溶液200μLを真菌懸濁液と共にウェルに加える。さらに、プラスチック粉末の種類ごとに、滅菌BH溶液200μLと各プラスチックダスト10mgをウェルに充填し、培地の汚染を確認します。
    4. マイクロウェルプレートを暗所で25°Cでインキュベートし、接種物から15日後および30日後にそれらをチェックした。

3. 定性酵素試験

  1. 定性的なリグニグ溶解酵素比色試験。
    1. ジャガイモデキストロースブロス27g(PD)と寒天15gを1Lの脱イオン水に入れ、121°Cで20分間オートクレーブする(PDA)。
    2. 培地が少し冷えたが液体のままの場合は、層流フードの下に没食子酸(5g / L)を加え、培地をペトリ皿にプレートします。
    3. PDA+没食子酸プレートに各真菌株を接種し、ステップ1.5.3で調製したプレートから菌糸体を採取する。汚染を避けるために、ブンゼンバーナーまたは層流フードの下で作業してください。
    4. ネガティブコントロールとして、PDA(没食子酸なし)のみを含むペトリ皿を準備し、真菌株(真菌株ごとに1つずつ)およびPDA +没食子酸で真菌接種なしのペトリ皿を1つ接種する。
    5. ペトリ皿を暗所で25°Cでインキュベートし、接種してから7日後にそれらをチェックしてください。
  2. 定性的なラッカーゼ比色試験。
    1. 1Lの脱イオン水にPD27g及び寒天15gを入れ、121°Cで20分間オートクレーブ処理する(PDA)。
    2. 培地が少し冷えたが液体のままの場合は、層流フードの下にグアイアコール(400 μL/L)を加え、ペトリ皿にプレートします。
    3. PDA+グアイアコールプレートに各真菌株を接種し、ステップ1.5.3で調製したプレートから菌糸体を採取する。Bunsenバーナーまたは層流フードの下で作業して、汚染を避けてください。
    4. ネガティブコントロールとして、PDA(グアイアコールなし)のみを含むペトリ皿を準備し、真菌株(真菌株ごとに1つずつ)およびPDA + guaiacolで真菌接種なしのペトリ皿を1つ接種する。
    5. ペトリ皿を暗所で25°Cでインキュベートし、接種してから7日後にそれらをチェックしてください。
  3. 定性的プロテアーゼ試験。
    1. K2 HPO 4 (1 g/L)、KH 2 PO 4 (0.5 g/L)、MgSO4·7H 2 O (0.5 g/L)、MnCl 2·4H 2 O (0.001 g/L)、CuCl 2·2H 2 O (1.4 x 10-5 g/L)、ZnCl 2 (1.1 x 10-5 g/L)、CoCl 2·6H 2O(2 x 10-5 g/L)、 Na2MoO4·2H 2 O (1.3 x 10-5 g/L)、FeCl3·6H2O (7.5 x 10-5 g/L)、ゼラチン/ペプトン (0.02 g/L) を脱イオン水にする。
    2. YES媒体をマグネチックスターラー(熱なし)の上に置き、媒体の内側に磁気スターラーを10分間置きます。
    3. すべての塩が培地に溶解したら、5mLの溶液を20mL滅菌ガラスバイアルに移し、それらを121°Cで20分間オートクレーブする。
    4. 陰性対照のために、5mLのBH溶液を含む約20mLの滅菌ガラスバイアルを調製し、それらを121°Cで20分間オートクレーブ処理する。
    5. 層流キャビネットの下で、各株について200μLの真菌懸濁液(ステップ2.1.5.〜2.1.6)をYES培地滅菌バイアルに移す(真菌株ごとに少なくとも2回の複製を行う)。各真菌株について、同じ真菌懸濁液200μLをBH滅菌バイアルに添加して、陰性対照を有する。
    6. バイアルを暗所で25°Cで21日間インキュベートし、7日ごとにチェックします。
  4. 定性エステラーゼ試験。
    1. ペプトン(10 g/L)、NaCl(5 g/L)、CaCl2 (0.1 g/L)、および10 mLのTween 80 ~ 1 Lの脱イオン水を加えて、Tween 80培地を準備します。
    2. Tween 80培地をマグネチックスターラー(熱なし)の上に置き、培地内部に磁気スターラーバーを10分間置きます。
    3. 培地内ですべてが溶けたら、5 mLの溶液を20 mLの滅菌ガラスバイアルに移し、121°Cで20分間オートクレーブします。
    4. 陰性対照のために、5mLのBH溶液を含む約20mLの滅菌ガラスバイアルを調製し、それらを121°Cで20分間オートクレーブ処理する。
    5. 層流キャビネットの下で、各株について200μLの真菌懸濁液(ステップ2.1.5.〜2.1.6)をTween 80培地滅菌バイアルに移す(真菌株ごとに少なくとも2回の複製を行う)。各真菌株について、陰性対照のためにBH滅菌バイアルに同じ真菌懸濁液200μLを加える。
    6. バイアルを暗所で25°Cで21日間インキュベートし、7日ごとにチェックします。

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Representative Results

選択的培地法(プロトコルのセクション1)により、土壌の豊かな生物多様性をスクリーニングし、バイオレメディエーションの可能性の高い真菌を選択することができました。フミン酸およびリグノセルロース培地を用いて、100以上の真菌株が単離された。これらの真菌は、多くの汚染物質に似た化学構造を有する天然の残留物質の生分解に関与する酵素を産生した。しかしながら、選択的培地で単離された真菌株は、さらなるスクリーニングを必要とした。具体的には、選択的試験ではフミン酸およびリグノセルロースを分解することができる菌株を単離し、増殖試験では単離された真菌を特定の汚染物質を唯一の炭素源として使用できる菌類をスクリーニングし、定性酵素試験ではそれらの代謝活性を記載した。

成長試験は、炭化水素(ワセリンおよび使用済みエンジンオイル)およびプラスチック(PET、PVC、HDPE、PS、PUR)を分解する真菌能力に焦点を当てた。これらの物質の各々を、選択された真菌株の唯一の炭素源として試験に使用した。これらの物質を利用する真菌能力は、添加された物質を含む試料と、最小培地のみを有する対照試料(試験に応じてBHまたはBHA)との間のコロニー成長の差として評価された。対照(0)との成長差の不在から、成長の差の低(+)、中程度(++)、および高(+++)レベルまでの範囲の結果(図1)を記述するために定性的尺度を使用した。

Figure 1
図1:増殖試験における真菌株の増殖成功率。 ワセリン、使用済みエンジンオイル、およびプラスチック粉末(ポリエチレンテレフタレート、PET、ポリ塩化ビニル、PVC、高密度ポリエチレン、HDPE、ポリスチレン、PS、ポリウレタン、PUR)を唯一の炭素源として増殖できる真菌株の割合(成長なし、0;低成長、+;中成長、++;高成長、+++)。 この図の拡大版を表示するには、ここをクリックしてください。

ワセリンおよび使用済みエンジンオイル試験では、選択した真菌株の炭化水素生分解能を評価した。長鎖アルカン(>C25)の混合物であるPetrolatumを唯一の炭素源として使用した。この物質を利用する真菌能力は、BH+ワセリンを有するバイアルとBHのみを有する対照バイアルとの間のコロニー成長の差として評価された(図2)。試験した真菌株のほぼ75%がワセリンを唯一の炭素源として使用することができ、菌株の21%が最大の成長を示した(+++、 図1)。

Figure 2
図2:唯一の炭素源としてのワセリンの成長の質的スケールの写真。 定性的尺度は、処理されたサンプルとBH対照との間の成長差に基づいている。これは、成長差の不在(0)から、成長差の低(+)、中(++)、および高(+++)レベルまでの範囲である。 この図の拡大版を表示するには、ここをクリックしてください。

使用されるエンジンオイルは、炭化水素、エンジン添加剤、および金属の複雑な混合物です。炭素源として複雑で有毒な炭化水素ブレンドを利用する真菌能力を評価するために増殖試験に使用した。他の増殖試験と同様に、プレートにおける真菌の成長を、BHAのみを含む対照プレートにおける成長とエンジンオイルとを比較することによって、成長を評価した(図3)。増殖結果は、選択的媒体の有効性を確認した(プロトコールのセクション1)。実際、単離された真菌株のほぼ90%が使用済みエンジンオイルで増殖することができ、39%が最大増殖を示した(+++、 図1)。

Figure 3
図3:使用済みエンジンオイルを唯一の炭素源としての成長の定性的スケールの写真。 定性的尺度は、処理されたサンプルとBHA対照との間の成長差に基づく。これは、成長差の不在(0)から、成長差の低(+)、中(++)、および高(+++)レベルまでの範囲である。 この図の拡大版を表示するには、ここをクリックしてください。

プラスチック粉末の増殖試験は、特定のプラスチックポリマーを主要な炭素源として使用できる真菌株を選択するために使用された。したがって、これらの株は、プラスチックバイオレメディエーションのための高い可能性を秘めています。マルチウェルプレートにおける成長を実体顕微鏡により観察し、成長の不在(0)から菌糸の高産生(+++)までの範囲の定性スケールを用いて評価した。PURは、増殖を示す真菌株の割合が最も高いプラスチック粉末(92%)であり、菌株の31%が最大増殖(+++)を示した。フミン酸およびリグノセルロース培地から単離された株の約70%がPS粉末上で増殖し、それらのほぼ60%〜65%がHDPE、PVC、およびPETを唯一の炭素源として使用することができた。したがって、真菌の大部分は、マルチウェルプレート内の異なるプラスチック粉末上で増殖することができたが、それらの非常に少ない数は、プラスチックの高いコロニー形成を示した。実際、PETとHDPEで繁栄できた株はわずか10%で、PSで繁栄できた株は13%でした。高い真菌の増殖が定期的に観察された唯一のプラスチックはPURであり、真菌株の約30%が非常に豊富に増殖することができた。

定性酵素試験は、反抗的な物質の生分解プロセスに関与する酵素を産生することができる真菌株を検出するために実施された。ペルオキシダーゼおよびラッカーゼは、没食子酸およびグアイアコール試験において培地の下側の茶色がかったハローによって産生が示されるリグニノ溶解酵素である(プロトコールのステップ3.1およびステップ3.2)。両方の試験において、色の強度の増加は、これらの酵素のより高い産生を示した(図4)。

Figure 4
図4:定性的なリグニン溶解酵素の定性的スケールの写真。定性的尺度は、コロニーの周囲に赤/茶色がかったハローの生成に基づいている。0 = アクティビティなし、+ = 一部のアクティビティ、++ = 高いアクティビティ、+++ 非常に高いアクティビティ。 この図の拡大版を表示するには、ここをクリックしてください。

試験した真菌の約60%がリグニグ溶解酵素を産生することができ、選択培地の成功を示す。さらに、単離された真菌株の12%は、没食子酸培地(+++)でコロニー周囲に強いダークハローを産生し、グアイアコール培地(ラッカーゼ)では17%がそうしており、これらの酵素の高い真菌分泌を示した(図5)。

Figure 5
図5:定性酵素試験中の真菌株による酵素活性の速度。対応する定性的酵素試験中に、異なるレベルの成功(0 =活性なし、+ =活性、++ =高活性、+ ++非常に高い活性)を有するリグニグ溶解酵素、ラッカーゼ、プロテアーゼ、およびエステラーゼを産生することができる真菌株の割合。 この図の拡大版を表示するには、ここをクリックしてください。

真菌活性を分析するために使用された別のスクリーニング試験は、YES培地バイアルとBHを有する対照バイアルとの間の真菌増殖の差に基づくプロテアーゼ試験であった。しかしながら、YES培地中の真菌株の約70%は、対照と同様の増殖を示し、または増殖の減少さえ示した。真菌株は最大差レベル(+++)に達しなかった。これらの結果は、この試験がプロテアーゼ活性のスクリーニングには適していない可能性があることを示唆している。

最後に、エステラーゼ活性は、Tween 80培地における白色沈殿の形成により評価した(図5)。選択された真菌株のほぼ60%がエステラーゼ活性を示し、13%が沈殿物の高い形成を示し(+++)、13%の菌株をそれらの生分解能を精査するために選択されるべきであることが示唆された(図5)。

すべての増殖および酵素試験に関して、最も成功した株(すなわち、少なくとも1つの試験で+++を得た株)が最も興味深いものであった。これらの真菌株は、唯一の炭素源として難分解物質を効率的に使用することができたか、または反抗物質の生分解に関与する高レベルの酵素を産生することができた。実際、試験した115の真菌株のうち39株は炭化水素源(ワセリンまたは使用済みエンジンオイル)で繁栄(+++)することができ、58は少なくとも1つのプラスチックポリマーで高い成長を示しました。実施された酵素試験の少なくとも1つにおいて非常に高い酵素活性(+++)を示したのは32人のみであった。これらの結果は、プロテアーゼ試験を除いて、報告されたすべてのスクリーニング試験の高い有効性を示しており、プロテアーゼ試験はいずれも高性能株を選択しなかった。

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Discussion

土壌の豊かな生物多様性は、多数の代謝能力を有する真菌の豊富な供給源であり、そのうちのいくつかはバイオレメディエーションの潜在的な候補となり得る。選択的培地試験(プロトコルのセクション1)は、天然の複合ポリマー上で増殖可能な真菌を唯一の炭素源として単離するための、実行が容易で効果的な方法です。真菌は、リグニノリグ溶解酵素ラクケースおよびペルオキシダーゼ31などの細胞外、非特異的加水分解酵素および酸化還元酵素30を産生することができる。これらの酵素は、リグノセルロースおよびフミン酸を分解することができるが、炭化水素、芳香族化合物、および塩素化有機化合物32を含む多くの異なる生体異物も分解することができる。

ここで説明した方法では、解釈が容易で低コストで実行できる結果が得られます。これらの特性により、非専門家がそれらを使用することができます。しかし、無菌性や形態学的同定などの特定の側面には、特別な注意が必要です。例えば、真菌の胞子および繁殖子が土壌微細構造から解放され、溶液中に懸濁され得るように、土壌懸濁液の30分間の攪拌(ステップ1.3.4)が必要である。このようにして、この土壌懸濁液の希釈液をプレーティングすることにより、最大数の真菌株を単離することができる。真菌株のマクロおよび顕微鏡的形態学的同定は、真菌株間を区別し、同じ真菌株を複数回単離することを避けるために重要である。さらに、他の活性真菌株の存在が研究されたコロニーの活性を誤って表現する可能性があるため、微生物汚染の無菌性と回避は極めて重要である。

選択的試験の後、ワセリン、使用済みエンジンオイル、および異なるプラスチックポリマーなどの異なる反抗物質について、一連の成長試験が実施された。この段階は、関心のある反抗的な物質に応じてカスタマイズすることができます。重要なステップは、選択された物質を唯一の炭素源としてBHまたはBHAに追加し、添加された反抗物質を含まない対照に対して真菌の増殖をチェックすることである。

プラスチックと炭化水素の増殖試験の目的は、真菌がこれらの物質を唯一の炭素源として使用できるかどうかを、物質上での増殖を定性的に観察することによって評価することでした。残念なことに、これらの材料の極端な反抗性のために、特に比較的短い時間後に、基質の重量の実際の減少および真菌バイオマスの重量の増加を定量化することは非常に困難である。真菌株がこれらのスクリーニング増殖試験において非常に良好に機能する場合、反抗物質の分解を定量化するためにさらなる研究が行われるべきである。

使用された酵素試験(プロトコルのセクション3)は、効率的で高速な実行であることが証明されたために選ばれましたが、定性的な結果しか得られません。彼らは真菌株の分解可能性を強調するが、それを正確に定量化することはできない。特に関心のある菌株が単離された場合、代謝活性をより正確に記述するために、分光光度定量酵素エッセイなどのさらなる試験を実施することができる。最適でない有効性を示した唯一の酵素試験は定性的プロテアーゼ試験であり、YES培地上で増殖できる菌株の数が少ない。実際、PUR上で生育できる株の割合が高いことは、真菌がアミド結合およびウレタン結合の切断に関与するプロテアーゼを産生し、エステル結合を標的とするエステラーゼ40を有することを示唆している。プロテアーゼ産生真菌のほぼ完全な欠如は、使用される方法に問題があった可能性があることを示唆している。プロテアーゼ活性には、カゼイン41、脱脂粉乳42、または粉乳43 寒天プレート試験などの他の試験を採用することができる。没食子酸試験は、リグニリン溶解酵素の産生を検出するのに非常に有用であることが証明されたが、残念ながら、それはあまり特異的ではなく、産生されるリグニリン酸分解酵素の種類(ペルオキシダーゼまたはラッカーゼのいずれか)を区別することができなかった。

この研究の結果は、選択培地としてリグノセルロースまたはフミン酸を使用することで、バイオレメディエーションの可能性を持つ真菌株を豊かな土壌生物多様性から単離できることを示唆している。実際、選択的方法によって単離された真菌株の70%以上がワセリンまたは使用済みエンジンオイルで増殖することができ、60%が唯一の炭素源として異なるプラスチックポリマー上で増殖することができた。さらに、定性的酵素試験は、生分解プロセスに関連するこれらの真菌の代謝活性を記載した。1つ以上の試験で+++活性を示す真菌株の選択は、バイオレメディエーションにおいて非常に活性な真菌株を見つける可能性を高めるため、推奨される。我々のスクリーニング試験で選択された真菌株と長期間接触した後の、不屈の物質に対するガス質量クロマトグラフィー(GC-MS)を用いた試験は、物質の実際の生分解を示している9,44。異なる生態系におけるこれらの簡単なスクリーニング試験の使用は、異なる土壌における真菌の生物多様性の調査を可能にするであろう。難解な物質を分解できる真菌を探すことは、バイオレメディエーションの可能性を秘めた同定された菌株の数を増やし、環境汚染の増大する問題に取り組むのに役立ちます。

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Disclosures

著者らは開示するものは何もありません。

Acknowledgments

我々は、パヴィア大学のスクオーラ・ディ・アルタ・フォルマツィオーネ・ドットラーレ(SAFD)及びソルヴェイグ・トシ教授がこの研究の機会を提供してくれたことを認める。

Materials

Name Company Catalog Number Comments
96 microwell plate Greiner bio-one 650185
Agar VWR 84609.05
Bushnell-Haas Broth Fluka B5051
CaCl2 Sigma-Aldrich C5670
Chloroamphenicol Eurobio GABCRL006Z
Chlortetracycline Sigma-Aldrich Y0001451
CoCl2·6H2O Sigma-Aldrich C8661
CuCl2·2H2O Sigma-Aldrich C3279
Ethanol VWR Chemicals 20821.296
FeCl3·6H2O Sigma-Aldrich 236489
Filter 0.2 µm Whatman 10462200
gallic acid Sigma-Aldrich G7384
Glass cover slips Biosigma VBS634
Glass vials 15 mL SciLabware P35467
guaiacol Sigma-Aldrich G5502
High-density polyethylene (HDPE) Sigma-Aldrich 434272
Humic acids Aldrich Chemistry 53680
K2HPO4 Sigma-Aldrich P8281
KH2PO4 Sigma-Aldrich P5655
Lignocellulose / / Sterilized bioethanol production waste
L-shaped cell spreader Laboindustria S.p.a 21133
magnetic stirrer A.C.E.F 8235
Malt Extract Broth Sigma-Aldrich 70146
MgSO4·7H2O Sigma-Aldrich M2643
Micropipette 1000 μL Gilson FA10006M
Micropipette 200  μL Gilson FA10005M
MnCl2·4H2O Sigma-Aldrich M5005
Na2MoO4·2H2O Sigma-Aldrich M1651
NaCl Sigma-Aldrich S5886
Neomycin Sigma-Aldrich N0401000
Penicillin Sigma-Aldrich 1504489
peptone Sigma-Aldrich 83059
Polyethylene terephthalate (PET) Goodfellow ES306031
Petri dishes Laboindustria S.p.a 21050
Petrolatum (Paraffin liquid) A.C.E.F 009661
Potato Dextrose Broth Sigma-Aldrich P6685
Polystyrene (PS) Sigma-Aldrich 331651
Polyurethane (PUR) Sigma-Aldrich GF20677923
Polyvinyl chloride (PVC) Sigma-Aldrich 81388
Sterile falcon tube Greiner bio-one 227 261
Sterile glass vials 20 mL Sigma-Aldrich SU860051
Sterile point 1000  μL Gilson F172511
Sterile point 200  μL Gilson F172311
Sterile polyethylene bags WHIRL-PAK B01018
sterile syringe Rays 5523CM25
Streptomycin Sigma-Aldrich S-6501
Tween 80 Sigma-Aldrich P1754
Used engine oil / / complex mixture of hydrocarbons, engine additives, and metals, provided by an Italian private company
Vials 50 mL Sigma-Aldrich 33108-U
ZnCl2 Sigma-Aldrich Z0152

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References

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生物学、第183号、菌類、土壌、生物多様性、バイオレメディエーション、スクリーニング試験、炭化水素、プラスチック、酵素活性
難治性物質の分解に関与する菌類の土壌生物多様性からの単離とスクリーニング
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Temporiti, M. E. E., Daccò, C., Nicola, L. Isolation and Screening from Soil Biodiversity for Fungi Involved in the Degradation of Recalcitrant Materials. J. Vis. Exp. (183), e63445, doi:10.3791/63445 (2022).

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